OpenAI Amazon Bedrock|2026年の最新情報

OpenAI Amazon Bedrock【2026年最新】のアイキャッチ
📅 公開日: 2026年6月12日🔄 最終更新: 2026年10月10日

OpenAIのモデルは、Amazon Bedrockのモデル一覧に掲載され、AWSの認証と請求のもとで呼び出せます。2026年10月10日にAWSのOpenAI on Amazon Bedrockのページとモデル一覧(Models at a glance)を確認した時点では、GPT-6系、GPT-5.6系、GPT-5.5、GPT-5.4、gpt-oss系が並んでいました。

タイトルの「2026年の最新情報」は、この記事では「公式ページを2026年10月10日に確認した時点の情報」という意味で使います。モデルの追加や提供リージョンは頻繁に変わるため、本文中の各情報は確認先の公式ページを同じ段落に示しています。

岡田颯太
岡田颯太

AIは「使い方を設計できた人」が伸びます。

まずは一つの作業から試してみてください。

この記事では、Bedrockで使えるOpenAIモデル、呼び出しに使う2つのエンドポイントの違い、OpenAI直接のAPIとの機能差、料金とデータの扱い、Codexをつなぐ設定までを順に整理します。AWSをすでに使っている開発者、情報システム担当者、導入を判断する立場の方が、自社の条件で「Bedrock経由にする理由があるか」を判断できる状態を目指します。

OpenAIのモデルはAmazon Bedrockで使えますか? 2026年10月10日時点のAWSのモデル一覧では、OpenAIのGPT-6系・GPT-5.6系・GPT-5.5・GPT-5.4とgpt-oss系が掲載されています。呼び出しにはOpenAI互換のResponses APIとChat Completions APIを使い、認証と請求はAWS側で管理されます。対応モデルと提供リージョンはモデルごとに異なるため、利用前にモデルカードで確認します。

目次

この記事でわかること

【完全無料】AI×SNSで成果を出す100大特典を受け取る

AIの使い方を、SNS運用の実務につなげたい方へ。LINEで特典の案内を受け取れます。

【完全無料】AI×SNSで成果を出す100大特典を受け取る

  • Amazon BedrockとOpenAIモデルの関係
  • 呼び出しに使う2つのエンドポイントの違い
  • BedrockでアクセスできるOpenAIモデルの種類
  • OpenAI直接のAPIとの機能差
  • セキュリティとデータの扱い
  • 料金の考え方
  • 実際の呼び出し方とCodexの設定
  • ユースケース、注意点、導入前の確認事項

Amazon BedrockとOpenAIの連携とは

AI基盤連携の考え方を整理した図解
Amazon BedrockとOpenAIの連携とはの要点を整理した図解

Amazon BedrockとOpenAIモデルの関係を整理する

Amazon Bedrockは、AWSが提供する生成AIの基盤サービスです。複数の提供元のモデルを、AWSのアカウント、権限管理、請求の仕組みの中で呼び出せます。AWSのモデル一覧には、AnthropicやMetaなど他社のモデルと並んでOpenAIの項目があり、確認日時点ではGPT-6系、GPT-5.x系、GPT OSS系が掲載されていました。

ここで押さえておきたいのは、Bedrock上のOpenAIモデルは「OpenAIのAPIをAWSが中継している」のではなく、OpenAIのBedrock向けガイドが説明するとおり、AWSが管理するインフラで動くという点です。OpenAIのAmazon Bedrock向けガイドは、モデルの機能とAPI互換性がアプリケーションにできることを決め、モデルへのアクセス、提供リージョン、ルーティング、請求、運用管理はAWSが担うと整理しています。

提供開始までの流れ

公式に確認できる流れは次のとおりです。まず2025年8月、AWSはOpenAIのオープンウェイトモデルgpt-oss-120bとgpt-oss-20bがBedrockで使えると発表しました。その後、2026年6月1日付のAWS公式ブログ「OpenAI models and Codex on Amazon Bedrock are now generally available」で、GPT-5.5、GPT-5.4、Codexが一般提供になったと案内されています。

確認日の時点では、AWSのOpenAI専用ページに、GPT-6.1 Sol、GPT-6 Sol、GPT-6 Luna、GPT-6 Astra、GPT-5.6の各モデルが並んでいます。つまり、ブログが書かれた時点より掲載モデルが増えています。古い記事や古い社内資料のモデル名をそのまま信じず、掲載の最新状況はAWSのページで見直す必要があります。

呼び出しに使う2つのエンドポイント

BedrockでOpenAIモデルを呼ぶときは、bedrock-runtimeとbedrock-mantleという2つのエンドポイントから選びます。AWSは新規のアプリケーションにはbedrock-runtimeを推奨し、bedrock-mantleは必要な機能がruntimeにないときに使う位置づけとしています。

AWSのResponses APIのページによると、Responses APIは両方のエンドポイントで提供されます。runtimeのベースURLは「bedrock-runtime.(リージョン).amazonaws.com/openai/v1」、mantleは「bedrock-mantle.(リージョン).api.aws/v1」の形です。ただしmantleでは、モデルによって「/v1」ではなく「/openai/v1」が使われる場合があり、パスが違うとリクエストが拒否されると書かれています。モデルごとの正しいURLは、各モデルカードの接続情報で確認します。

比較軸 bedrock-runtime(推奨) bedrock-mantle(互換用)
AWSの位置づけ 新規のアプリケーションと移行向け 既存の利用と、mantleだけにある機能が必要な場合向け
リクエストの方式 常に同期 バックグラウンド実行(background)を使える
サーバー側ツール(ホスト型のウェブ検索など) 使えない 対応モデルで使える
プロジェクト デフォルトのプロジェクトのみ Projectsに対応
previous_response_idで会話を続けるとき 毎回modelを指定する 前のレスポンスからmodelを引き継げる
GPT OSSのResponses API 非対応(Chat Completionsなどは可) 対応

上の表はAWSのエンドポイント比較、Responses APIのページ、OpenAIのBedrockガイドのエンドポイント差分をもとにしています。どちらのエンドポイントも、OpenAI SDKを使った既存のコードをベースURLとAPIキーの変更だけでBedrockへ向けられるとAWSは説明しています。ただし、機能の対応は同一ではありません。ホスト型のウェブ検索や非同期の長時間実行が要件に入るかどうかを、エンドポイントを決める最初の判断軸にすると迷いません。

OpenAI APIとの互換性を細かく見るときは、Responses APIとChat Completionsの違いをまとめた記事も参考になります。Bedrockはどちらの形式も提供しているため、既存コードがどちらで書かれているかで移行の手間が変わります。

BedrockでアクセスできるOpenAIモデルの種類

2026年10月10日にAWSの一覧で確認できたOpenAIモデルは、GPT-6系、GPT-5.6系、GPT-5.5、GPT-5.4、gpt-oss系です。用途は、複雑な作業向けの上位モデルから、大量処理向けの軽量モデルまで分かれており、モデルごとにAPIの対応とリージョンが違います。

次の表は、AWSのモデル一覧とOpenAI on Amazon Bedrockのページの掲載、OpenAIのモデル案内とGPT-5.6の案内の説明、Bedrockガイドの記載を突き合わせたものです。説明は要約であり、原文の言い回しとは異なります。

モデル Bedrockでの掲載(2026年10月10日確認) 公式の説明(要約) Bedrockガイドにある補足
GPT-6 Astra AWSの一覧とOpenAI専用ページに掲載 コード、アプリ、調査にまたがる複雑な作業向けの最上位モデル runtimeに対応。mantleは米国西部(オレゴン、us-west-2)。コンテキストは1,050,000トークン
GPT-6.1 Sol AWSの一覧とOpenAI専用ページに掲載 Astraに近い性能を、Astraより低いコストで使う位置づけ。繰り返し行う長時間の作業向け 提供リージョンはAWSのモデルカードで確認する
GPT-6 Sol AWSの一覧とOpenAI専用ページに掲載 日々のコーディングや分析に向けた安定した性能(AWSの説明) runtimeは米国とグローバルのプロファイル、mantleは米国東部(バージニア北部、us-east-1)
GPT-6 Luna AWSの一覧とOpenAI専用ページに掲載 要約や抽出など、焦点を絞った大量処理向けの効率重視モデル GPT-6 Solと同じ提供形態(runtimeの米国・グローバル、mantleのus-east-1)
GPT-5.6 Sol・Terra・Luna AWSの一覧に掲載 Solはフロンティアの推論とエージェント性能(AWSの説明)、Terraは性能とコストの均衡、Lunaは効率的な大量処理向け コンテキストは1,050,000トークン。ガイドの例ではGPT-5.6 Terraを米国東部(オハイオ、us-east-2)で使用
GPT-5.5・GPT-5.4 AWSの一覧に掲載 2026年6月のAWSブログで一般提供が案内された世代 コンテキストは1,000,000トークン
gpt-oss系 AWSの一覧に掲載 OpenAIのオープンウェイトモデル。2025年8月にBedrockで提供開始が案内された Responses APIはmantleのみ。runtimeではChat Completionsなどを使う

AWSの専用ページには、サイバーセキュリティ向けの特化モデル(Daybreak)も掲載されていますが、利用にはDaybreakへのアクセスが必要と書かれています。一般の開発用途では、通常のGPT-6系かGPT-5.6系から選ぶことになります。モデルごとの特徴は、当サイトのGPT-6 Astraを解説した記事、GPT-6.1 Solを解説した記事、GPT-6 Lunaを解説した記事、GPT-5.6 Terraを解説した記事で詳しく扱っています。

GPT-5.5の退役予定と、Bedrock上の扱いを分けて考える

OpenAIのモデル案内のページには、GPT-5.5が2026年10月14日にChatGPT、ChatGPT Work、Codexの全プランから退役し、OpenAI APIでは引き続き使えると書かれています。この記述はChatGPTとCodexの提供面についてのものです。同じ日にAWSのBedrock上でどう扱われるかは、このページからは判断できません。

確認日にはAWSの一覧にGPT-5.5が掲載されていますが、将来の掲載状況はAWSのモデルカードとライフサイクルの案内で都度確認してください。長期運用のシステムでは、モデルIDを設定値として外に出しておき、置き換え先を検証してから切り替える運用が現実的です。GPT-5.5の後継の選び方は、GPT-5.5の提供終了と後継モデルを比較した記事にまとめています。

GPT-4oやo1・o3はBedrockで使えるのか

2026年10月10日にAWSのモデル一覧を確認した範囲では、OpenAIの項目にGPT-4o、o1、o3は見当たりませんでした。掲載されているのは前述のGPT-6系、GPT-5.x系、gpt-oss系です。そのため、GPT-4oなどをBedrockで使える前提で設計するのは避け、使いたいモデルが一覧にあるかを先に確認します。

OpenAI直接のAPIとBedrock経由の機能差

Bedrock経由でもテキスト生成、画像入力、関数呼び出し、構造化出力、ストリーミング、プロンプトキャッシュは使えます。一方で、WebSocket、ホスト型のファイル検索、シェルツール、画像生成ツール、リモートMCPサーバーなどは使えません。

OpenAIのAmazon Bedrockガイドには、OpenAI APIとBedrockの機能対応表があります。次の表はその一部を、実務で判断に影響しやすい順に抜き出したものです。可否は「モデルとエンドポイントによる」と明記されており、対応と書かれていても、すべてのツールやレスポンス形式が使えるとは限りません。

機能 OpenAI API Amazon Bedrock
テキスト生成・画像入力・ファイル入力 使える 使える
構造化出力・関数呼び出し 使える 使える
プロンプトキャッシュ 使える 使える
コンピュータ操作(computer use) 使える 使える(対応モデル)
ホスト型のウェブ検索 使える mantleのみ
ホスト型のファイル検索 使える 使えない
シェルツール・画像生成ツール 使える 使えない
リモートMCPサーバー 使える 使えない
WebSocket接続 使える 使えない
非同期のツール呼び出し・実行中の方向修正 対応モデルで使える 使えない

この表から読み取れる実務上の判断は2つあります。ひとつは、OpenAIのホスト型ツールに依存した作りのアプリは、そのままではBedrockに移せない可能性が高いことです。ファイル検索やリモートMCPをOpenAI側のホスト機能で使っている場合は、自前の検索やクライアント側のツール呼び出しへの置き換えが必要になります。もうひとつは、関数呼び出し、構造化出力、プロンプトキャッシュのように、アプリ側でツールを実行する設計であれば移行しやすいことです。それぞれの仕組みは、当サイトの関数呼び出しの設計手順の記事、構造化出力の記事、プロンプトキャッシュの記事で説明しています。

セキュリティとデータの扱い

Bedrock経由のOpenAIモデルは、IAMの権限、VPCとPrivateLinkによる閉じた通信、KMSによる暗号化、CloudTrailの監査ログといったAWSの統制をそのまま使えます。AWSの公式ブログは、GPT-5.5とGPT-5.4について、送った内容がモデルの学習に使われず、モデル提供元にも共有されないと説明しています。

AWSの統制をそのまま引き継ぐ

AWS公式ブログは、OpenAIモデルへの呼び出しがIAM権限、VPCとPrivateLinkによる分離、KMS暗号化、CloudTrailの監査ログというAWS既存の統制を引き継ぐと説明しています。同じブログに、プロンプトとレスポンスはモデルの学習に使われず、モデル提供元にも共有されないという記載があります。ブログの記述はGPT-5.5とGPT-5.4を対象にしており、他のモデルは各モデルカードの記載を確認してください。

実務では、アクセスキーを共有する代わりに、アプリケーションごとのIAMロールにモデル単位の許可を付ける設計にできます。ただし、必要な権限はエンドポイントによって違います。AWSのResponses APIのページによると、mantleでは推論に「bedrock-mantle:CreateInference」、runtimeでは推論対象とアカウントのデフォルトプロジェクトの両方に対する「bedrock:InvokeModel」が必要です。権限不足による失敗の多くは、この違いの見落としから起きます。

データ保持の設定を確認する

OpenAIのBedrockガイドでは、運用担当者のアクセス制御(Zero operator access)とデータ保持(Zero data retention)は別の仕組みとして説明されています。ガイドによれば、実効の保持モードがdefaultまたはnoneのとき、AWSはOpenAIモデルへのリクエストとレスポンスの内容をOpenAIと共有しません。また、store: falseを指定しただけではZero data retentionにならない点も明記されています。保持モードの種類と条件は、AWSのデータ保持のドキュメントで確認します。

リージョンとデータの所在は別の話

ここは誤解が起きやすい点です。AWSのブログは、CodexをBedrockで使う場合に推論が選択したリージョン内にとどまると説明しています。一方、OpenAIのBedrockガイドは、AWSのリージョンはOpenAIのデータ所在地の区分ではないと注意しており、所在地の要件がある場合はエンドポイントのURLのリージョンだけでなく、推論プロファイルの送信先リージョンと適用されるAWSの規約を確認するよう求めています。

OpenAIのCodexとBedrockの設定ガイドにも、Bedrock Runtimeは複数リージョンにまたがる推論(クロスリージョン推論)、Bedrock Mantleは同一リージョン内の推論という整理があります。データの所在地に要件がある組織は、どのエンドポイントとどの推論プロファイルを使うかを、セキュリティ審査の前に決めておく必要があります。

料金の考え方

OpenAIのBedrockガイドは、商用リージョンでのBedrockの料金はOpenAI直接の料金と同等だと説明しています。請求はAWS経由になり、具体的な単価とティアはAWSの料金ページと各モデルカードで確認します。

OpenAIのBedrockガイドの料金の節には、Bedrockの商用リージョンでの料金は、同等のサービスにおけるOpenAI直接の料金に一致すると書かれています。リージョン指定のサービスをBedrockで使う場合は、OpenAI APIのリージョン処理と同じ料金になるとの説明もあります。AWSの公式ブログも、GPT-5.5とGPT-5.4は追加の手数料なしにOpenAI直接と同じトークン単価だと案内しています。

比較軸 OpenAI直接のAPI Amazon Bedrock経由
請求の窓口 OpenAIの請求 AWSの請求に統合され、AWSの契約枠(コミットメント)の対象になる(Codexについて、AWSブログが記載)
トークン単価 OpenAIの料金ページが基準 商用リージョンではOpenAI直接と同等(OpenAIのBedrockガイド)
料金のティア OpenAIの料金ページを参照 Standard、Flex、Priority、Reservedの各ティアがある(AWSの料金ページ)
Codexの課金 ChatGPTのプランに含まれる(OpenAIの料金ページ) トークン従量課金で、席数ライセンスや開発者ごとの契約は不要(AWSブログ)

具体的な単価は、モデル、リージョン、ティアで変わります。そのため、この記事では金額を転記していません。見積もりを作るときは、Amazon Bedrockの料金ページから対象モデルのページへ進み、リージョンとティアを指定して確認してください。OpenAI直接の単価はOpenAIのAPI料金ページで確認できます。

費用面でBedrock経由を選ぶ理由は、単価の差ではなく、AWSの契約枠を使えることや請求の一元化にあります。AWSの契約枠をすでに持つ組織では、新しい取引先の登録と請求処理を省けます。逆に、AWSを使っていない組織が、このためだけにAWSを新規に導入する利点は大きくありません。コストを下げる手段としては、プロンプトキャッシュや、非同期処理に向く条件のバッチ処理が有効です。仕組みはOpenAI Batch APIの使い方の記事で扱っています。

実際の利用方法:Responses APIの呼び出し

Bedrock経由で呼び出すには、OpenAI SDKのベースURLをBedrockのエンドポイントに向け、認証にBedrockのAPIキーかAWSの認証情報を使い、モデルIDに「openai.」の接頭辞が付いたBedrock用のIDを指定します。

必要な準備

AWSのResponses APIのページが示す前提は次のとおりです。認証にはAmazon BedrockのAPIキーかAWSの認証情報を使い、環境変数のOPENAI_BASE_URLにBedrockのエンドポイントを、OPENAI_API_KEYにBedrockのAPIキーを設定します。OpenAIのAPIキーやapi.openai.comは使いません。それらを指定するとBedrockではなくOpenAIへ直接つながってしまうため、AWSのページは使わないよう明記しています。APIキーの作り方はAWSのAPIキーのドキュメントにあります。

認証方式の説明には、公式同士で差があります。AWSのResponses APIのページは、OpenAI SDKを使う場合はBedrockのAPIキーが必要で、AWSの認証情報はHTTPリクエストで使えると記載しています。一方、OpenAIのBedrockガイドは、各言語のSDKのBedrockプロバイダーがAWSの認証情報チェーンで署名する方法を示しています。どちらを採用する場合も、使うSDKのバージョンと両方のページを確認し、片方だけで断定しないようにしてください。

リクエストの例

OpenAIのBedrockガイドが示すcurlの例は次のとおりです。ガイドの例はGPT-5.6 Terraを米国東部(オハイオ、us-east-2)で使うもので、モデルIDは「openai.gpt-5.6-terra」です。別のモデルに変えるときは、モデルIDと同時にリージョンも対応するものへ変更します。

curl "https://bedrock-mantle.us-east-2.api.aws/openai/v1/responses" \
  -H "Content-Type: application/json" \
  -H "Authorization: Bearer $AWS_BEARER_TOKEN_BEDROCK" \
  -d '{
    "model": "openai.gpt-5.6-terra",
    "input": "Write a haiku about cloud infrastructure."
  }'

runtimeを使う場合の注意もあります。AWSのページによると、クローズドウェイト(重みが非公開)のOpenAI GPTモデルには、基盤モデルIDではなく「us.openai.gpt-5.6-sol」や「global.openai.gpt-5.6-sol」のようなシステム定義の推論プロファイルを指定します。OpenAIのガイドには、GPT-6 SolとLunaについて「us.openai.gpt-6-sol」「global.openai.gpt-6-luna」のようなIDの記載があります。また、runtimeはOpenAI互換のモデル一覧(GET /models)を実装していないため、使えるモデルの確認にはAWSのListFoundationModelsとListInferenceProfilesを使います。

既存のOpenAI向けコードを移行するときの確認点

AWSは、既存のOpenAI SDKのコードは、ベースURLとAPIキーの変更でBedrockに向けられると説明しています。ただし、前述のとおり使えない機能があります。移行の前に、自社のコードが使っているツールの種類を洗い出します。

仮の例として、社内の問い合わせ対応アプリを考えます。このアプリが、ホスト型のファイル検索で社内文書を引き、回答を構造化出力で返しているとします。構造化出力はBedrockでも使えますが、ホスト型のファイル検索は使えません。この場合、文書の検索を自前の検索基盤に切り出し、検索結果を関数呼び出しの戻り値としてモデルへ渡す形に組み替えます。移行の工数は、モデルIDの差し替えではなく、この組み替えの範囲で決まります。このように、機能対応表を自社のツール一覧と照らし合わせるのが、最初の作業になります。

CodexをBedrockにつなぐ設定

CodexやChatGPT Workは、設定ファイルのmodel_providerをBedrock用に切り替えると、モデルへのリクエストをBedrockに送れます。この構成ではOpenAIのResponses APIは経路に入らず、認証はAWS側の仕組みになります。

OpenAIのCodexとBedrockの設定ガイドでは、設定ファイルの~/.codex/config.tomlにmodel_providerを書く方法が示されています。新しい設定にはBedrock Runtimeが推奨されており、設定は次のとおりです。ホスト型のウェブ検索はruntimeでは使えないため、web_searchは無効にします。

model_provider = "amazon-bedrock-runtime"
web_search = "disabled"

ホスト型のウェブ検索が必要な場合は、同じガイドにあるとおりmantle用のプロバイダーを選びます。プロバイダー名は、mantleが「amazon-bedrock」、runtimeが「amazon-bedrock-runtime」です。エンドポイントを切り替えるときは、プロバイダーと、明示したモデルIDを同時に変更します。runtimeでは推論プロファイルのID、mantleではモデルIDを指定するためです。

認証は、BedrockのAPIキーが先に確認され、次にAWS SDKの認証情報チェーンが使われます。ChatGPTへのサインインやOPENAI_API_KEYは、このプロバイダーでは使いません。設定後は、Codex CLIの/statusでプロバイダーが意図したエンドポイントになっているかを確認します。返答の文面だけでは経路を判別できないとガイドが注意しているため、プロバイダーとモデルの表示を見て確かめます。Codexの設定ファイル全般は、Codex CLIのconfig.tomlの書き方をまとめた記事が参考になります。

AWSの専用ページには、Amazon Bedrock Managed Agents(powered by OpenAI)も紹介されています。確認日時点ではプレビューと表示されており、AWSとOpenAIが共同で開発し、OpenAIのモデルとCodexのハーネス、Amazon Bedrock AgentCoreを組み合わせると説明されています。本番導入を考える場合は、プレビューの提供条件を別途確認します。

ユースケース別の考え方

Bedrock経由のOpenAIモデルは、AWS上の既存システムとの統合が重要な用途に向きます。ただし、ホスト型ツールに依存する用途は設計の見直しが必要になるため、機能対応表を先に確認します。

社内文書への質問応答

社内の規程やマニュアルをもとに回答する用途です。AWSのモデル一覧で自社の条件に合うOpenAIモデルを選び、検索部分は自前で用意して、検索結果を関数呼び出しやファイル入力でモデルに渡す形が、機能対応表の範囲内で組めます。ホスト型のファイル検索は使えないため、ベクトル検索などの基盤はAWS側のサービスや自前の仕組みで構成します。

定型的な分類と要約

問い合わせの分類や短い要約のような大量の定型処理には、効率重視のモデルが向きます。OpenAIの案内では、GPT-6 Lunaは要約や抽出などの焦点を絞った大量処理向け、GPT-5.6 Lunaは大量処理向けと説明されています。出力形式を固定したいときは、Bedrockでも使える構造化出力を組み合わせます。

コード支援と開発の自動化

CodexをBedrock経由で使うと、AWSのブログによれば、Codexのアプリ、CLI、IDE連携(Visual Studio Code、JetBrains、Xcode)のすべてで推論がBedrockを通ります。トークン従量課金で、席数ライセンスは要りません。開発組織がすでにAWSの権限管理と請求を使っているなら、導入の窓口を増やさずに試せる点が利点です。Codexの提供形態の違いは、Codexの提供形態を比較した記事で整理しています。

エージェント型のアプリケーション

関数呼び出しやクライアント側のツール検索を使ったエージェント型のアプリは、Bedrockでも組めます。一方で、非同期のツール呼び出し、実行中の方向修正、マルチエージェント機能は使えないと機能対応表に記載されています。長時間の自律実行を想定する場合は、mantleのバックグラウンド実行とあわせて、この制約が要件に収まるかを確認します。

デメリットと注意点

Bedrock経由の主な注意点は、使えない機能があること、モデルとエンドポイントで提供範囲が異なること、公式の記載が更新され続けることです。単価の差は小さい一方で、設計上の制約を事前に洗い出す必要があります。

使えない機能がある

前掲の機能差のとおり、ホスト型のファイル検索、シェルツール、画像生成ツール、リモートMCPサーバー、WebSocketなどはBedrockでは使えません。OpenAIのBedrockガイドの機能表で、自社の使う機能を1つずつ確認するのが確実な方法です。.NETのSDKについては、BedrockプロバイダーとAWSの署名方式に相当するものがまだ提供されていないとガイドに書かれており、APIキーでの利用か署名付きHTTPリクエストを使う必要があります。

モデルとエンドポイントで提供範囲が違う

AWSのエンドポイント別の提供表には、エンドポイントが対応していても、すべてのリージョンでモデルが使えるとは限らないと書かれています。同じモデルでもruntimeとmantleで対応リージョンやAPIが異なるため、開発時に試したリージョンと本番のリージョンがずれると、動かなくなることがあります。モデルごとの提供リージョンは、AWSのリージョン別提供表で確認します。

クォータの管理が別になる

AWSのResponses APIのページによると、エンドポイントごとに別のクォータが適用されます。runtimeでは、モデルの毎分・毎日のトークン上限が、同じエンドポイントのほかの推論APIと共有されます。OpenAI直接の利用上限とは別の管理になるため、負荷の高いアプリは、上限の引き上げ申請の窓口をあらかじめ把握しておきます。

公式の記載が変わり続ける

AWSの旧来の「Supported foundation models」のページは、モデルIDやリージョン情報を「Models at a glance」へ移したと案内するだけのページになっていました。公式ページの構成そのものが変わることがあるため、ブックマークした古いURLや、ほかの記事の引用に頼らず、確認日を明記した一次情報にあたり直す習慣が必要です。

導入前の確認事項

導入前には、使うモデルの掲載、使う機能の対応、データの扱い、見積もりの前提を、公式ページで1つずつ確かめます。確認結果は、確認日とURLとともに記録しておくと、後で見直しやすくなります。

  • モデル:使いたいモデルがAWSのモデル一覧にあり、対象リージョンで提供されているか。
  • エンドポイント:必要な機能(ウェブ検索、バックグラウンド実行など)がruntimeとmantleのどちらにあるか。
  • 機能:自社のコードが使うツールが、OpenAIの機能対応表で使える側に入っているか。
  • 認証と権限:APIキーとIAMのどちらで運用するか。必要な権限がエンドポイントに合っているか。
  • データ:保持モードと、推論プロファイルの送信先リージョンが、社内の要件に合うか。
  • 費用:料金ページでモデル、リージョン、ティアを指定して見積もりを作ったか。
  • 契約:法務や情報セキュリティの部署が、AWSの利用規約とデータ処理の条件を確認したか。

まずは、本番と無関係な小さな用途で、モデルの呼び出しと権限設定を通しで試すのが現実的です。成功の基準は、期待した応答が返ること、監査ログに呼び出しが残ること、想定した権限で拒否されるべきリクエストが拒否されることの3点です。

よくある質問(FAQ)

Q1. Amazon BedrockでOpenAIのモデルは使えますか?
2026年10月10日にAWSのモデル一覧を確認した時点で、GPT-6系、GPT-5.6系、GPT-5.5、GPT-5.4、gpt-oss系が掲載されています。モデルごとにAPIの対応とリージョンが異なるため、モデルカードで条件を確認してください。
Q2. GPT-4oやo1・o3はBedrockで使えますか?
確認日のAWSのモデル一覧には、OpenAIの項目にこれらのモデルは見当たりませんでした。使えるモデルは一覧とモデルカードが基準になるため、使える前提では設計しないでください。
Q3. Bedrock経由だと料金は高くなりますか?
OpenAIのBedrockガイドは、商用リージョンでの料金はOpenAI直接と同等と説明しています。ただしモデル、リージョン、ティアで単価が変わるため、AWSの料金ページで対象モデルを確認してください。
Q4. Bedrockに送ったデータはモデルの学習に使われますか?
AWSのブログは、プロンプトとレスポンスはモデルの学習に使われず、モデル提供元にも共有されないと記載しています。この記載はGPT-5.5とGPT-5.4を対象にしたものです。保持モードの条件はAWSのドキュメントで確認してください。
Q5. 既存のOpenAI向けコードは、そのままBedrockで動きますか?
ベースURLとAPIキーの変更でBedrockへ向けられるとAWSは説明しています。ただし、ホスト型のファイル検索やリモートMCPなど、Bedrockで使えない機能を使っているコードは組み替えが必要です。
Q6. runtimeとmantleはどちらを選べばよいですか?
AWSのページは、新規のアプリケーションにはruntimeを推奨しています。ホスト型のウェブ検索やバックグラウンド実行のようにmantleだけにある機能が必要なときに、mantleを選びます。
Q7. CodexもBedrock経由で使えますか?
使えます。OpenAIの設定ガイドに沿って、設定ファイルのmodel_providerをBedrock用に切り替えます。課金はトークン従量で、席数ライセンスは不要とAWSのブログに記載されています。
Q8. 日本のリージョンでも使えますか?
モデルごとに提供リージョンが違い、この記事の確認範囲では日本のリージョンでの提供可否を確認できていません。AWSのリージョン別の提供表で、使いたいモデルと日本のリージョンの組み合わせを確認してください。

用語集

用語 意味
Amazon Bedrock AWSの生成AI基盤サービス。複数の提供元のモデルをAWSの認証と請求のもとで利用できる。
bedrock-runtime AWSが新規のアプリケーションに推奨するエンドポイント。リクエストは常に同期で、サーバー側ツールは使えない。
bedrock-mantle 互換性のためのエンドポイント。バックグラウンド実行やホスト型のウェブ検索など、runtimeにない機能がある。
Responses API OpenAIのAPIの形式のひとつ。BedrockはOpenAI互換のResponses APIを提供する。
推論プロファイル モデルへのリクエストの送り先を定める設定。クロスリージョン推論では、複数のリージョンにまたがって処理される。
IAM AWSの認証と権限管理の仕組み。ロールにモデルの利用許可を付ける。
VPCエンドポイント(PrivateLink) インターネットを経由せずにAWSのサービスへ接続する仕組み。
CloudTrail AWSアカウント内のAPI操作を記録する監査ログのサービス。
Zero operator access AWSの運用担当者が推論基盤や顧客データにアクセスする手段を持たない設計。
Zero data retention 実効の保持モードがnoneのとき、リクエストとレスポンスを永続ストレージへ書き込まない設定。
プロンプトキャッシュ 繰り返し使う入力を再利用して、処理の負担を減らす機能。
gpt-oss OpenAIのオープンウェイトモデル。Bedrockでは2025年8月に提供開始が案内された。

まとめ

2026年10月10日にAWSの公式ページとOpenAIの公式ガイドを確認した範囲での整理です。

  • モデル:AWSの一覧にGPT-6系、GPT-5.6系、GPT-5.5、GPT-5.4、gpt-oss系が掲載されています。GPT-4oやo1・o3は見当たりませんでした。
  • エンドポイント:新規はruntime、ウェブ検索やバックグラウンド実行が必要ならmantleが目安です。
  • 機能差:関数呼び出しや構造化出力は使えますが、ホスト型のファイル検索やリモートMCPは使えません。
  • データと料金:AWSの統制とAWS請求の中で使えます。料金は商用リージョンでOpenAI直接と同等と案内されています。
  • 確認の習慣:提供状況は変わるため、モデルカードとリージョン別の提供表を、確認日付きで見直してください。

どのクラウド経由で使うかは手段です。何を自動化し、誰の役に立てるのかを先に決めると、技術選定の判断がぶれません。

AI×SNSで「普通の人」が成果を出す方法を、無料で体系的に学べます

ChatGPTやBedrockなどのAIツールを使いこなしながら、SNSでの発信・集客・収益化を実現した事例を100大特典として無料公開しています。

難しい技術知識がなくても、再現性のある手順で学べる内容です。

※本記事は2026年10月10日に確認した公式ページの情報をもとにしています。料金、提供モデル、提供リージョン、機能は変更される場合があります。最新の内容はAWSとOpenAIの公式ページでご確認ください。成果を保証するものではありません。

次に読みたい関連記事

このサイトは株式会社S.Lineが運営しています。記事内の店舗予約・LINE登録・講座の案内には、当社または当社が集客を担当するサービスの広告(PR)が含まれます。
本記事は公式情報・専門メディアを参考に執筆しています。最新の正確な情報は引用元の公式ページをご確認ください。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

株式会社S.Line 代表取締役。偏差値39から起業し、AIとSNSの活用で「普通の人」が成果を出す方法を発信。

目次