GPT-5.6 Solとは|仕様・API料金とGPT-6.1 Solとの違い

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📅 公開日: 2026年10月10日

GPT-5.6 Solは、OpenAIのAPIでモデルID「gpt-5.6-sol」として提供されているモデルです。公式はGPT-5.6ファミリーの旗艦モデルと位置づけています。結論から言うと、複雑な業務で品質を優先したいときの置き場所がSolで、Standardの短いコンテキストでは100万トークンあたり入力$4、出力$20が公式モデルページの表示です(米ドル、2026年10月9日取得。プロモーション価格で、公式は少なくとも2026年11月21日までと案内しています)。コードやリクエストに「gpt-5.6」と書いたときの向き先もSolです。

この記事では、OpenAI公式のモデルページ、料金ページ、GPT-5.6の開発者ガイドに書かれている文言だけを土台に、Solの位置づけ、仕様、API料金、向いている作業、使い始め方を整理します。いずれも2026年10月9日に公式ページから取得した内容です。料金や提供範囲は変わる可能性があるため、判断の直前に公式のGPT-5.6 Solモデルページの最新表示と見比べてください。

名前の似たモデルが多いので、注意点を先に書きます。OpenAIには「GPT-6.1 Sol」という別のモデルもあります。数字が違えば別のモデルで、料金も知識カットオフも異なります。両者の違いは後半の節で表にしました。GPT-5.6の仲間であるTerraはGPT-5.6 Terraの仕様と料金をまとめた記事、GPT-6系のSolはGPT-6.1 Solの記事で詳しく扱っています。本記事はGPT-5.6のSolに絞ります。

目次

GPT-5.6 Solとは|公式が示す位置づけ

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GPT-5.6 Solとは、OpenAIがGPT-5.6ファミリーの旗艦モデルとして案内しているAPIモデルで、モデルIDは「gpt-5.6-sol」です。

公式のモデルページは、見出し下の説明で、GPT-5.6の旗艦モデルであり、複雑な専門業務向けだと書いています。本文には、SolはGPT-5.6ファミリーの旗艦モデルの一つで、以前のGPT-5系列で接尾辞のないモデルの階層にほぼ相当する、という説明があります(OpenAI「GPT-5.6 Sol」モデルページ、2026年10月9日取得)。

GPT-5.6の開発者ガイドは、GPT-5.6が品質と効率の新しい基準になると述べ、特にトークン効率が高く、レイアウトや視覚的な階層、デザインの判断といったフロントエンドの見た目も改善されたと説明しています。命名についても、gpt-5.6というエイリアスは旗艦性能向けのgpt-5.6-solに向かい、より低い価格で強い性能を使うならgpt-5.6-terra、効率的な大量処理ならgpt-5.6-lunaを使う、という並びが書かれています(OpenAI「Using GPT-5.6」、2026年10月9日取得)。

ここで押さえたいのは、公式がSolの強さを数値の順位で示していない点です。取得した公式ページには、Solを他のモデルと性能で数値比較した記載は見当たりませんでした。この記事でも、Solが他のモデルより何点高いといった断定はせず、公式が書いている位置づけ、仕様、料金の事実だけで整理します。

「gpt-5.6」と書くとSolに向かう|名前とエイリアスの読み方

GPT-5.6は、旗艦のSol、バランス型のTerra、大量処理向けのLunaの3モデルで構成され、「gpt-5.6」とだけ書くとTerraではなくSolに向かうため、費用を抑えたい場面ではモデルIDを明示する必要があります。

3つのモデルの公式の説明を表に並べます。階層の対応は公式の説明をそのまま写したもので、性能の序列を保証する表現ではありません。

モデル モデルID 公式の位置づけ 以前のGPT-5系列との対応
GPT-5.6 Sol gpt-5.6-sol(エイリアスgpt-5.6の向き先) 旗艦の性能向け 接尾辞のないモデルの階層にほぼ相当
GPT-5.6 Terra gpt-5.6-terra 知能とコストのバランス向け miniの階層にほぼ相当
GPT-5.6 Luna gpt-5.6-luna コスト重視の大量処理向け nanoの階層にほぼ相当

出典は、各モデルページ(GPT-5.6 Sol、GPT-5.6 Terra、GPT-5.6 Luna、いずれも2026年10月9日取得)と、開発者ガイドの命名の説明です。

実務で効くのはエイリアスの扱いです。たとえば、まだ仕様を詳しく見ていない担当者が、サンプルコードのmodelに「gpt-5.6」と書いて動かしたとします。このリクエストはSolに向かい、Solの単価で課金されます。Terraの単価を前提に見積もっていた場合は、意図せず費用が上がる形になります。Sol以外を使うなら、モデルIDを明示してください。逆に、Solを使うつもりなら、エイリアスではなく「gpt-5.6-sol」と書いておくと、後からコードを読んだ人が迷いません。公式のモデルページによると、Solのスナップショットとして挙がっているのは「gpt-5.6-sol」の1種類です。

一つ前の世代から乗り換えを検討している方は、GPT-5.5の提供終了と後継モデルを比較した記事も参考になります。GPT-5.5からの移行先としてGPT-6系とGPT-5.6を並べて整理しています。

GPT-5.6 SolとGPT-6.1 Solの名前の違い

GPT-5.6 SolとGPT-6.1 Solは、同じ「Sol」という接尾辞を持つ別々のモデルで、モデルIDも料金も知識カットオフも異なるため、数字まで含めて名前を読む必要があります。

公式のモデルページには、GPT-5.6 Sol(gpt-5.6-sol)とGPT-6.1 Sol(gpt-6.1-sol)は、それぞれ別のページとして載っています。GPT-6.1 Solのページは、GPT-6 Astraに近い性能を、より低いコストで複雑なコーディング、コンピューター操作、専門業務に使えるモデルだと説明しています。Astraとの比較はGPT-6 Astraの仕様と料金をまとめた記事にあります。

公式ページで数字として並べて比べられる範囲を表にします。料金はStandardの短いコンテキスト(入力が27万2千トークン以下)で、通貨は米ドル、単位は100万トークンあたり、取得日は2026年10月9日です。

モデル モデルID 入力 キャッシュ入力 出力 知識カットオフ
GPT-5.6 Sol gpt-5.6-sol $4.00 $0.40 $20.00 2026年2月16日
GPT-6.1 Sol gpt-6.1-sol $2.00 $0.10 $10.00 2026年4月30日

出典はOpenAIのAPI料金ページ、GPT-6.1 Solのモデルページ、GPT-5.6 Solのモデルページ(いずれも2026年10月9日取得)です。表から言えるのは、単価と知識カットオフの違いまでです。GPT-5.6 Solの入力・出力単価は、GPT-6.1 Solの2倍の表示になっています。ただし、取得した公式ページには、GPT-5.6 SolとGPT-6.1 Solの性能を直接比べた記載がありません。単価の差と性能の差は別の話なので、この記事では優劣を述べません。

名前の読み方のコツは、先頭の世代の数字を見ることです。「GPT-5.6」で始まるものは3モデル(Sol・Terra・Luna)の家族で、「GPT-6」「GPT-6.1」で始まるものは別の家族です。会話やチャットでSolとだけ言うと、どの世代か分からなくなります。社内で共有するときは「GPT-5.6 Sol」「gpt-6.1-sol」のように世代まで書いてください。

モデルIDと基本仕様・対応機能を表で確認する

GPT-5.6 Solのコンテキストウィンドウは1,050,000トークン、最大出力は128,000トークンで、入力はテキストと画像、出力はテキストです。

公式モデルページに載っている基本仕様は次のとおりです。API呼び出しでは、リクエストのmodelにこのIDを指定します(OpenAI「GPT-5.6 Sol」モデルページ、2026年10月9日取得)。

項目 公式ページの記載 読み方のポイント
モデルID・既定のスナップショット gpt-5.6-sol エイリアスgpt-5.6の向き先でもある
入力形式 テキスト、画像 音声や動画を入力するモデルではない
出力形式 テキスト 画像や音声を出力するモデルではない
コンテキストウィンドウ 1,050,000トークン 1回のやり取りで同時に扱える量の上限
最大入力トークン 922,000 1回のリクエストで送れる入力の上限
最大出力トークン 128,000 1回の応答で返せる出力の上限
知識カットオフ 2026年2月16日 それ以降の出来事は検索ツールなどで補う
推論トークン 対応 reasoning.effortで考えさせる量を調整する

初めて読む方のために言葉を補います。トークンとは、モデルが文章を数える単位です。コンテキストウィンドウは、1回のやり取りでモデルが同時に扱える量の上限だと考えると分かりやすくなります。日本語の文字数とは一対一では対応しないため、長い資料を丸ごと読ませたい場面では、送る資料が入力の上限に収まるかを、トークン数で確認してください。TerraとLunaのモデルページでも、コンテキストウィンドウと最大出力、知識カットオフは同じ表示です。つまりGPT-5.6の3モデルは、これらの仕様では差がなく、違いは単価と位置づけにあります(GPT-5.6 Terraのモデルページ、GPT-5.6 Lunaのモデルページ、2026年10月9日取得)。

次に、使えるエンドポイントと機能です。Solのモデルページでは、v1/chat/completions、v1/responses、v1/batchがSupportedで、Realtime、Assistants、Fine-tuning、Embeddings、Image generation(v1/images/generations)、Speech generationなどはいずれもNot supportedと表示されています。たとえば文書の意味検索のために埋め込みベクトルが必要なら、Solではなく埋め込み用のモデルを使う設計になります。

区分 公式ページに載っている項目
使えるエンドポイント Chat Completions、Responses、Batch
非対応のエンドポイント(一部) Realtime、Assistants、Fine-tuning、Embeddings、Image generation、Speech generation、Moderations、Completions(旧式)
対応機能 streaming、structured_outputs、function_calling、file_search、image_input、web_search、prompt_caching
Responses APIで使えるツール web_search、file_search、image_generation、code_interpreter、hosted_shell、apply_patch、skills、computer_use、mcp、tool_search

表の出典はGPT-5.6 Solのモデルページ(2026年10月9日取得)です。機能の欄とツールの欄は別の項目です。たとえば出力をJSON Schemaに固定するstructured_outputsは機能の欄にあります。設計手順は構造化出力の使い方の記事とFunction callingの設計手順の記事にまとめています。Chat CompletionsとResponsesのどちらで組むか迷う場合は、Responses APIとChat Completionsの違いの記事が判断の助けになります。

API料金|Standardの単価と長いプロンプト・キャッシュの条件

SolのAPI料金は、Standardの短いコンテキストで100万トークンあたり入力$4、キャッシュ入力$0.40、出力$20で、27万2千トークンを超える入力ではリクエスト全体の単価が上がります。

公式モデルページのText tokensの表は、入力$4、キャッシュ入力$0.4、出力$20を、いずれも100万トークンあたりで示しています。通貨は米ドルです。同じページには、入力が27万2千トークンを超えるプロンプトは、そのリクエスト全体で入力が2倍、出力が1.5倍の単価になること、キャッシュの書き込みは通常の入力単価の1.25倍で課金されることが書かれています(OpenAI「GPT-5.6 Sol」モデルページ、2026年10月9日取得)。

料金ページのStandardの行では、これが短いコンテキスト(入力27万2千トークン以下)と長いコンテキスト(27万2千トークン超)に分けて載っています。次の表は、料金ページのgpt-5.6-solの行を、読みやすい形に並べたものです。

区分 入力 キャッシュ入力 キャッシュ書き込み 出力
短いコンテキスト(27万2千トークン以下) $4.00 $0.40 $5.00 $20.00
長いコンテキスト(27万2千トークン超) $8.00 $0.80 $10.00 $30.00

出典はOpenAIのAPI料金ページ(Standard、2026年10月9日取得)で、通貨は米ドル、単位は100万トークンあたりです。表の読み方として、長いコンテキストの単価は、27万2千トークンを超えた部分だけでなく、そのリクエストの入力全体に適用されます。たとえば入力が30万トークンなら、27万2千トークンを超えた分だけを高くするのではなく、30万トークン全体を長いコンテキストの単価で計算する形です。長い資料を渡すときは、27万2千トークンの手前で分割できないかを、先に検討する価値があります。

キャッシュについては、読み出しと書き込みで単価が違う点に気を付けてください。キャッシュ入力の$0.40は、すでにキャッシュに載った部分を読むときの単価です。キャッシュに載せる最初の1回は書き込みの扱いで、通常の入力の1.25倍にあたる$5.00が掛かります。何度も同じ前置きを使う用途では、2回目以降の読み出しで元が取れるかを見積もる必要があります。仕組みはプロンプトキャッシュの活用法の記事で詳しく説明しています。

プロモーション価格の期限とBatch・Flex・Fastの料金差

Solの入力$4・出力$20はプロモーション価格として案内されており、公式は少なくとも2026年11月21日まで提供するとしているため、長期の計画では期限後の価格を未確定として扱う必要があります。

公式のモデルページには、GPT-5.6 Solは100万トークンあたり入力$4、出力$20で、入力は20%、出力は33%の値下げだと書かれています。続けて、このプロモーション価格は少なくとも2026年11月21日まで利用できる、とあります(OpenAI「GPT-5.6 Sol」モデルページ、2026年10月9日取得)。料金ページの注記にも同じ趣旨の記載があります。取得した公式ページに、期限後の価格は載っていませんでした。したがって、11月22日以降の単価をこの記事から読み取ることはできません。

値下げの比較元は、文言からは特定できません。参考までに、同じモデルページの比較表にはGPT-5.5が入力$5、出力$30、GPT-5.4が入力$2.5、出力$15と載っています。$4は$5より20%低く、$20は$30より33%低いので、数字の上ではGPT-5.5との差と合いますが、公式がGPT-5.5を比較元と明記しているわけではありません。

モデル 入力 キャッシュ入力 出力
GPT-5.6 Sol $4 $0.4 $20
GPT-5.5 $5 $0.5 $30
GPT-5.4 $2.5 $0.25 $15

上の表は、Solのモデルページの比較表(Quick comparison)をそのまま写したもので、単位は100万トークンあたり、通貨は米ドルです(OpenAI「GPT-5.6 Sol」モデルページ、2026年10月9日取得)。GPT-5.4の方が単価が低い点も表から読み取れます。単価だけで選ぶなら、世代が古い方が安い場合があるということです。

次に、処理の種類による違いです。料金ページには、Standard以外にBatch、Flex、Fastの表があり、gpt-5.6-solの行は次のとおりです。通貨は米ドル、単位は100万トークンあたり、短いコンテキストの単価です。

処理の種類 入力 キャッシュ入力 キャッシュ書き込み 出力
Standard $4.00 $0.40 $5.00 $20.00
Batch $2.00 $0.20 $2.50 $10.00
Flex $2.00 $0.20 $2.50 $10.00
Fast $8.00 $0.80 $10.00 $40.00

出典はOpenAIのAPI料金ページ(2026年10月9日取得)です。数字の上では、BatchとFlexはStandardの半分、FastはStandardの2倍の表示です。料金ページの注記には、以前Priority processingと呼ばれていたものが2026年7月30日にFast modeへ改名されたとあります。また、データ所在地(リージョン処理)のエンドポイントでは、2026年3月5日以降にリリースされたモデルに10%の上乗せが掛かるとも書かれています。Batchの使い方はOpenAI Batch APIの使い方の記事にあります。

費用の見積もり方|仮の例で1回のリクエストを計算する

Solの費用は、入力トークン数に入力単価、出力トークン数に出力単価を掛けて足し、入力が27万2千トークンを超える場合はリクエスト全体を長いコンテキストの単価で計算します。

ここからは、公式の単価を使った計算例です。以下の入力量・出力量は、計算の流れを示すための仮の例で、実際の業務の平均ではありません。通貨は米ドル、単価は2026年10月9日時点の料金ページの表示で、プロモーション価格を含みます(OpenAI「Pricing」、2026年10月9日取得)。

仮の例 計算 1回の費用
A. Standard、入力20万・出力8千トークン 0.2 × $4 + 0.008 × $20 $0.96
B. Aと同じ内容をBatchで処理 0.2 × $2 + 0.008 × $10 $0.48
C. Aと同じ内容をFastで処理 0.2 × $8 + 0.008 × $40 $1.92
D. Standard、入力30万・出力8千トークン(長いコンテキスト) 0.3 × $8 + 0.008 × $30 $2.64

表の「0.2」「0.008」「0.3」は、入力・出力のトークン数を100万単位に直した値です。Aは入力20万トークンを$4で、出力8千トークンを$20で計算して合計しています。Dのように入力が27万2千トークンを超えると、入力は$8、出力は$30で、リクエスト全体を計算します。入力が20万トークンから30万トークンへ1.5倍に増えただけで、費用が$0.96から$2.64へ上がる点が重要です。入力を27万2千トークン以下に収める工夫の価値が、この計算から分かります。

次に、キャッシュを使う場合です。入力20万トークンのうち15万トークンが同じ前置きで、キャッシュに載るとします。これも仮の例です。

仮の例 計算 1回の費用
E. 最初の1回(15万トークンをキャッシュに書き込む) 0.15 × $5 + 0.05 × $4 + 0.008 × $20 $1.11
F. 2回目以降(15万トークンをキャッシュから読み出す) 0.15 × $0.4 + 0.05 × $4 + 0.008 × $20 $0.42

Eは書き込みの単価$5が掛かるため、キャッシュなしのA($0.96)より高くなります。Fは読み出しの単価$0.4なので、Aより安くなります。この仮の例では、2回目以降の読み出しでEの上乗せ分を取り戻せます。同じ前置きを繰り返し送る用途でなければ、書き込みの分だけ高くなるだけなので、キャッシュの使い方は目的に合わせて選んでください。公式の移行ガイドも、GPT-5.6ではキャッシュの書き込みが通常の入力の1.25倍になるため、cached_tokensとcache_write_tokensを見て正味の費用を把握するよう勧めています(OpenAI「Using GPT-5.6」、2026年10月9日取得)。

Terraと比べるとどうなるでしょうか。同じAの条件(入力20万・出力8千トークン、Standard)で計算すると、Terraは入力$2・出力$12なので$0.496、Lunaは入力$0.2・出力$1.2なので$0.0496です(OpenAI「Pricing」、2026年10月9日取得)。1回あたりの差は小さく見えても、処理件数が増えると積み上がります。実際の見積もりでは、自社の入力・出力の平均量を測ってから計算してください。

Solが向いている作業と、TerraやLunaを選びたい作業

公式の軸では、Solは旗艦の性能が必要な複雑な専門業務、Terraは知能とコストのバランス、Lunaは効率重視の大量処理に向けられており、選び方は業務ごとの比較テストで決めるのが現実的です。

公式のGPT-5.6の開発者ガイドは、複雑な本番ワークフローでの品質と効率、フロントエンドの見た目の改善、意図の読み取りなどをGPT-5.6の特徴として挙げています。また、ユーザーの本当の目的や求められる作業の深さを文脈から推測できるので、すべての手順を細かく指示する必要が減る、とも書いています(OpenAI「Using GPT-5.6」、2026年10月9日取得)。これらはGPT-5.6ファミリー全体の説明で、Sol専用の特徴とは書かれていません。Solの強みとして断定できるのは、公式が旗艦と位置づけている点までです。

選び方を表にします。次の表は、公式の位置づけから導ける考え方の整理で、公式がこの作業にはこのモデルと指定したものではありません。

状況 最初に試すモデル 理由(公式の位置づけから)
品質を最優先したい複雑な専門業務 Sol 旗艦の性能向けと案内されている
品質と費用の釣り合いを取りたい Terra 知能とコストのバランス向けと案内されている
件数が多く、1件あたりの費用を抑えたい Luna 効率的な大量処理向けと案内されている
モデルを指定せずエイリアスだけ書いている Solになる gpt-5.6はgpt-5.6-solに向かう

手順としては、同じ入力を3つのモデルに流して、自社の合格基準を満たす中で最も安い組み合わせを選びます。たとえば、問い合わせへの返信文案づくりなら、まずLunaで試し、基準に届かない場合にTerra、さらにSolへ上げる、といった段階的な進め方があります。これは仮の進め方の例であり、効果を保証するものではありません。出力の品質は業務ごとに違うので、判断は自社の入力で行ってください。

最新のモデルをまとめて確認したい場合は、ChatGPTの最新モデルの違いと使い分けの記事が出発点になります。GPT-6系の効率重視のモデルであるGPT-6 Lunaについては、GPT-6 Lunaの仕様とAPI料金の記事があります。GPT-5.6 LunaとGPT-6 Lunaは別のモデルなので、取り違えないようにしてください。

使い始め方|Responses APIで最初の1回を動かす

Solを使い始めるときは、modelにgpt-5.6-solを指定し、推論や複数ターンの処理にはResponses APIを使うのが、公式の移行ガイドの基本形です。

公式の移行ガイドは、対象のモデルを業務に合わせて選び、推論、ツール呼び出し、複数ターンのワークフローにはResponses APIを使うよう勧めています(OpenAI「Using GPT-5.6」、2026年10月9日取得)。最初の1回を動かす流れは、次の4段階です。

  1. OpenAIのAPIキーを用意し、安全な場所に保管します。コードに直接書き込まないでください。
  2. Responses APIのリクエストで、modelに「gpt-5.6-sol」を指定します。
  3. reasoning.effortを、まず既定のmediumのままにして、短い入力で動作を確かめます。
  4. 返ってきた使用量(入力・出力・キャッシュのトークン数)を見て、「費用の見積もり方」節の計算式で費用を確かめます。

最初の1回は、短い入力で、費用が小さいことを確かめてから、実際の業務データに広げてください。キャッシュの読み書きの数字は、cached_tokensとcache_write_tokensを見て確認するよう、公式ガイドは案内しています。

GPT-5.5やGPT-5.4から移行する場合、公式は、現在の推論の設定を出発点にして、同じ設定と1段階低い設定の両方を代表的な作業で試すよう勧めています。GPT-5.6は、より少ないトークンで同等以上の品質を保てることが多いが、最適な設定は作業によって決まる、という説明です。

reasoning.effortと新機能の設定で費用と品質を調整する

reasoning.effortは考えさせる量を調整する設定で、Solはnone、low、medium(既定)、high、xhigh、maxに対応し、費用と品質の釣り合いはこの設定で大きく変わりうる項目です。

公式の移行ガイドは、reasoning.effortを意図して設定するよう求めています。mediumは釣り合いの取れた出発点、lowは待ち時間が重要な作業向け、highやxhighは推論を増やして品質が測定できるほど上がる場合に使うものです。maxは最も難しい、品質優先の作業のために取っておき、xhighとの比較で最適な点を探す、という説明です。noneは待ち時間の基準として残しつつ、推論やツール利用が役立つ作業ではlowも試すよう勧めています(OpenAI「Using GPT-5.6」、2026年10月9日取得)。

設定 公式ガイドでの使いどころ
none 待ち時間の基準として残し、lowも比較する
low 待ち時間が重要な作業
medium(既定) 釣り合いの取れた出発点
high・xhigh 推論を増やして品質の向上が測定できる場合
max 最も難しい、品質優先の作業。xhighと比べる

開発者ガイドには、GPT-5.6の新機能として、次のものが挙がっています。Programmatic Tool Callingは、モデルがJavaScriptを書いて対象のツールを呼び出す機能です。Multi-agentは、1つのGPT-5.6が複数のサブエージェントを並行して動かす機能で、ベータ版として案内されています。Explicit prompt cachingは、キャッシュする前置きを明示する機能です。Persisted reasoningは、複数ターンの間で推論の項目を再利用する機能で、GPT-5.6の既定はall_turnsです。Pro modeは、reasoning.modeにproを指定して、難しい作業の信頼性を高める機能です(OpenAI「Using GPT-5.6」、2026年10月9日取得)。

注意点として、これらはGPT-5.6ファミリー全体の紹介です。取得したSolのモデルページのツール一覧には、programmatic_tool_callingという名前は載っていませんでした。使いたい機能がある場合は、Solで使えるかを公式モデルページと該当の機能ガイドで確認してください。プロンプトについては、公式は、繰り返しの指示や例を減らして簡潔にすることで、性能とトークン効率が良くなる場合があると述べています。GPT-5.6は、GPT-5.5より既定で簡潔に答える傾向があるため、「簡潔に」という指示が必要かも見直すよう勧めています。

利用前に知っておきたい制約と注意点

Solの利用前には、サイバーと生物分野の悪用を検出する安全機能で応答が止まる場合があること、利用ティアごとのレート制限があること、料金が期限付きであることの3点を確認してください。

1つ目は、安全機能です。開発者ガイドによると、GPT-5.6のモデルを使うと、サイバーと生物分野の悪用を検出する分類器が、出力の生成中にリアルタイムで動きます。そのため、一部のリクエストはブロックや拒否の対象になり、数秒間、生成が途中で止まる場合もあります。防御と攻撃が最初は似て見える分野では、正当な作業に介入することもある、とされています。個々のエンドユーザー向けのサービスでは、安定した、プライバシーに配慮した識別子をsafety_identifierとして各リクエストに付けるよう案内されています(OpenAI「Using GPT-5.6」、2026年10月9日取得)。

2つ目は、レート制限です。Solのモデルページには、利用ティアごとの1分あたりのリクエスト数(RPM)とトークン数(TPM)、Batchの待ち行列の上限が載っています。次の表はStandardの数字です。ティアは、送ったリクエストと支払った額に応じて自動で上がる、と説明されています(OpenAI「GPT-5.6 Sol」モデルページ、2026年10月9日取得)。

ティア RPM(1分あたりのリクエスト数) TPM(1分あたりのトークン数) Batchの待ち行列の上限
Build 5,000 1,000,000 3,000,000
Launch 10,000 4,000,000 200,000,000
Grow 15,000 40,000,000 15,000,000,000

3つ目は、料金の期限です。「プロモーション価格の期限」節で見たとおり、Solの$4・$20は少なくとも2026年11月21日までのプロモーション価格として案内されています。年間の予算を組むときは、この価格が続く前提を置かず、期限後の価格を別のシナリオとして確認してください。

最後に、この記事の限界を書いておきます。この記事はOpenAIの公式ページに書かれている範囲の整理で、実際の応答品質や速度を測った結果ではありません。業務への向き不向きは、自社の入力で試して判断してください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 「gpt-5.6」と指定するとどのモデルが使われますか。
Solが使われます。公式の開発者ガイドには、gpt-5.6というエイリアスはgpt-5.6-solに向かうと書かれています。TerraやLunaを使うときは、それぞれのモデルIDを明示してください(OpenAI「Using GPT-5.6」、2026年10月9日取得)。
Q2. GPT-5.6 SolのAPI料金はいくらですか。
Standardの短いコンテキスト(入力27万2千トークン以下)では、100万トークンあたり入力$4、キャッシュ入力$0.40、出力$20です。通貨は米ドルで、2026年10月9日時点の表示です。プロモーション価格として、少なくとも2026年11月21日までの提供とされています(OpenAI「GPT-5.6 Sol」モデルページ、2026年10月9日取得)。
Q3. GPT-5.6 SolとGPT-6.1 Solは同じモデルですか。
いいえ、別のモデルです。モデルIDはgpt-5.6-solとgpt-6.1-solで、モデルページも別々です。入力・出力の単価や知識カットオフの日付も異なります。性能を直接比べた記載は取得した公式ページに見当たらないため、優劣は断定できません(OpenAI「GPT-6.1 Sol」モデルページ、2026年10月9日取得)。
Q4. 入力が長いと料金はどう変わりますか。
入力が27万2千トークンを超えると、そのリクエスト全体で入力が2倍、出力が1.5倍の単価になります。超えた部分だけが高くなるのではありません。長い資料は、27万2千トークンの手前で分割できないかを検討してください。
Q5. Solで画像を扱えますか。
入力にはテキストと画像が使えます。出力はテキストのみです。画像の細かさの指定(detail)と、サイズや上限に関する条件は、開発者ガイドに記載があります。実際に送る画像で、受け付けられるかを先に試すと安心です。
Q6. 埋め込みやファインチューニングにも使えますか。
Solのモデルページのエンドポイントの表では、EmbeddingsとFine-tuningはどちらもNot supportedです。埋め込みが必要な場合は、別の専用モデルを使う設計になります。
Q7. 料金は今後も同じですか。
分かりません。公式は、Solの現行価格をプロモーションとして案内し、期限を少なくとも2026年11月21日までとしています。期限後の価格は取得したページに載っていないため、料金ページの最新表示を定期的に確認してください(OpenAI「Pricing」、2026年10月9日取得)。

まとめ

GPT-5.6 Solは、OpenAIがGPT-5.6ファミリーの旗艦モデルとして案内するAPIモデルで、モデルIDはgpt-5.6-sol、エイリアスのgpt-5.6の向き先でもあります。コンテキストウィンドウは1,050,000トークン、最大出力は128,000トークンで、入力はテキストと画像、出力はテキストです。Standardの短いコンテキストの料金は、100万トークンあたり入力$4、キャッシュ入力$0.40、出力$20で、少なくとも2026年11月21日までのプロモーション価格です(OpenAI「GPT-5.6 Sol」モデルページ、2026年10月9日取得)。

選ぶときの基本は、モデルIDを世代まで書いて明示することと、代表的な入力でLuna、Terra、Solを比べて、自社の基準を満たす中で最も安い組み合わせを選ぶことです。GPT-6.1 Solは別のモデルで、単価も知識カットオフも違います。27万2千トークンを超える入力で単価が上がる点、キャッシュの書き込みが通常の入力の1.25倍になる点、期限付きの価格である点も、使い始める前に押さえてください。料金や提供範囲は変わる可能性があるため、判断の直前に公式ページの最新表示を見てください。

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この記事を書いた人

株式会社S.Line 代表取締役。偏差値39から起業し、AIとSNSの活用で「普通の人」が成果を出す方法を発信。

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